マンション管理士試験 2026年の法改正まとめ
令和8年度のマンション管理士試験(11月29日)に出る改正点だけをまとめました。決議の母数・定足数・割合・規約で変えられるかを中心に、条番号と「改正前 → 改正後」を並べています。
目次:
- 今年の試験と改正
- 区分所有法:決議の要件 早見表
- 区分所有法:主な改正点(くわしく)
- 被災区分所有法
- マンション再生法(旧 建替え等円滑化法)
- マンション管理適正化法
- マンション標準管理規約(令和7年改正)
- 参考資料
最終確認日:2026年10月22日
今年の試験と改正
今年の試験(11/29)は、令和8年4月1日に施行されている法令で出題されます。区分所有法などの改正は4月1日施行なので、改正後の内容で学習してください。
受験案内:「※出題に係る法令等は、令和8年4月1日において施行されているものです。」
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験日 | 令和8年11月29日(日)13時〜15時(50問・4肢択一。試験の一部免除を受ける方は13時10分開始で45問) |
| 正解肢の公表 | 令和8年11月30日(月)マンション管理センターのホームページ |
| 合格発表 | 令和9年1月8日(金) |
区分所有法:決議の要件 早見表
表の見方:「出席者」には、書面(議決権行使書)・代理人(委任状)・電磁的方法で議決権を行使した人も含まれます(39条2項・3項)。「定足数あり」とは、区分所有者の過半数で、かつ議決権の過半数を持つ人が出席していること(規約で引き上げることだけできる)。母数からは、裁判所が除外を認めた所在不明の人など「議決権を有しないもの」が除かれます。条番号は改正後のものです。赤字は改正で変わったところです。
| 決議の内容 | 改正前 | 改正後 |
|---|---|---|
| ふだんの管理(出席者が母数に) | ||
| 普通決議39条1項 | 区分所有者全体・議決権全体の各過半数 | 出席者とその議決権の各過半数。法律上の定足数はなし(規約で別に定めることは可) |
| 共用部分の重大な変更17条1項 | 全体の各3/4以上。規約で減らせるのは区分所有者の人数だけで、過半数まで | 定足数あり+出席者の各3/4以上。規約で「1/2を超える割合」まで下げられる(人数・議決権の両方) |
| 共用部分の変更に伴う専有部分の工事17条3項 | (規定なし。その部屋の人の同意が必要) | 規約に定めがあれば、17条1項と同じ要件で決議できる |
| 瑕疵の除去・バリアフリーのための変更17条5項 | (重大な変更なら各3/4) | 定足数あり+出席者の各2/3以上 |
| 共用部分の管理に伴う専有部分の工事18条4項 | (規定なし) | 規約に定めがあれば、普通決議で |
| 規約の設定・変更・廃止31条1項 | 全体の各3/4以上 | 定足数あり+出席者の各3/4以上。3/4を規約で下げる定めはない |
| 一部共用部分の規約(全体の規約で定める場合)31条2項 | 一部共用者の1/4超(人数か議決権)が反対したらできない | 同じ(「議決権を有しないもの」を除く) |
| 管理組合法人の設立47条1項・解散55条2項 | 全体の各3/4以上 | 定足数あり+出席者の各3/4以上 |
| 管理組合法人による区分所有権・土地の取得52条の2(新設) | (規定なし) | 定足数あり+出席者の各3/4以上。取得した部屋について法人は議決権を持たない |
| 義務違反者への使用禁止・競売・引渡しの訴え58条2項(59条・60条で準用) | 全体の各3/4以上 | 定足数あり+出席者の各3/4以上 |
| 行為の停止等を求める訴え57条2項 | 集会の決議(普通決議) | 集会の決議(普通決議)=39条により出席者の過半数に |
| 大規模滅失(建物価格の1/2超)の復旧61条5項 | 全体の各3/4以上 | 定足数あり+出席者の各2/3以上 |
| 建物の再生(全体が母数のまま) | ||
| 建替え決議62条1項・2項 | 全体の各4/5以上 | 全体の各4/5以上(出席者ではない)。62条2項の5つの事由があれば各3/4以上 |
| 建物更新決議(一棟リノベーション)64条の5(新設) | (規定なし=全員の同意が必要) | 全体の各4/5以上(事由があれば3/4) |
| 建物敷地売却決議64条の6(新設) | (区分所有法には規定なし) | 区分所有者・議決権・敷地利用権の持分の価格の各4/5以上(事由があれば3/4) |
| 建物取壊し敷地売却決議64条の7(新設) | (同上) | 同上の各4/5以上(事由があれば3/4) |
| 取壊し決議64条の8(新設) | (同上) | 全体の各4/5以上(事由があれば3/4) |
| 団地 | ||
| 団地の規約設定の特例(各棟の決議)68条1項 | 各棟の区分所有者・議決権の各3/4以上 | 各棟で定足数あり+出席者の各3/4以上 |
| 建替え承認決議69条1項・8項 | 団地の集会で議決権の3/4以上 | 議決権の過半数を持つ人の出席(定足数)+出席者の議決権の3/4以上。対象の建物が62条2項の事由に当たれば2/3 |
| 一括建替え決議70条 | 団地全体の各4/5以上+各棟ごとに区分所有者・議決権の各2/3以上が賛成 | 団地全体の各4/5以上(全棟が事由に当たれば3/4)。ただしどれか1棟でも区分所有者の1/3超または議決権の1/3超が反対したらできない |
| 団地内建物敷地売却決議71条(新設) | (規定なし) | 団地全体の各4/5以上(全棟が事由に当たれば3/4)。どれか1棟で1/3超の反対があればできない |
| 建物が滅失したあと(新設の第3章) | ||
| 再建決議75条・敷地売却決議76条 | 被災区分所有法(政令で定める災害のときだけ)で、敷地共有者等の議決権の4/5 | 災害に限らず、敷地共有者等の議決権の4/5以上。政令で定める災害のときは被災区分所有法の特例で2/3 |
※表は横にスクロールできます。
区分所有法:主な改正点(くわしく)
① ふつうの決議は「出席者」の過半数に39条1項〜3項
書面や代理人で議決権を行使した人は「出席した区分所有者」の数と議決権に算入します(39条2項)。電磁的方法による行使も、書面による行使とみなして算入します(39条3項)。
法律そのものには、ふつうの決議の定足数の定めはありません。「この法律又は規約に別段の定めがない限り」なので、規約で別の定め(定足数など)を置くことはできます。
② 特別決議は「定足数+出席者の3/4」に17条1項・31条1項・47条1項・55条2項・58条2項
定足数の「過半数」は、規約で上回る割合を定めることだけができます(下げることはできません)。「過半数」なので、ちょうど半数では足りません。
特別決議の「3/4」を規約で下げられるのは、共用部分の重大な変更(17条1項)と、それに伴う専有部分の保存行為等(17条3項)だけです。
③ 瑕疵の除去・バリアフリーのための変更は 3/4 → 2/317条5項
次のどちらかに当たる共用部分の変更は、17条1項(と3項)の「3/4」が「2/3」になります。定足数は②と同じです。
- 共用部分の設置・保存に瑕疵があって、他人の権利や法律上保護される利益が侵害される(おそれがある)場合の、その瑕疵の除去に必要な変更(外壁の落下の危険など)
- 高齢者・障害者等の移動や施設の利用の負担を軽くして、利便性・安全性を上げるために必要な変更(バリアフリー化)
規約で下げる場合は「1/2を超える割合」までという17条1項の枠の中で考えます。
④ 共用部分の工事と一緒に、専有部分の配管なども直せる17条3項・4項、18条4項・5項
改正前は、共用部分の工事に伴って専有部分の中まで工事をするには、原則としてその部屋の区分所有者の同意が必要でした。改正後は、規約に特別の定めがあるときは、集会の決議で「専有部分の保存行為等」(保存行為や、性質を変えない範囲の利用・改良)もできます。
工事の態様や費用の分担を決めるときは、その部屋の利用状況や、区分所有者が払った対価などを考えて、区分所有者の間の利害の衡平が図られるようにしなければなりません(17条4項・18条5項)。
⑤ 大規模滅失の復旧は 3/4 → 出席者の2/361条
建物の価格の1/2以下の滅失(小規模滅失)で、各区分所有者が自分で復旧できる点(61条1項)は変わっていません。ただし、復旧工事に着手するまでに建物更新決議・取壊し決議などの新しい決議があったときも、滅失した共用部分の各自の復旧はできなくなります(専有部分は引き続き各自で復旧できます。61条1項ただし書に追加)。
滅失の日から6か月以内に決議がないときの買取請求(61条14項)は、対象となる決議に建物更新・建物敷地売却・建物取壊し敷地売却・取壊しなどの決議が加わりました。
⑥ 建替え決議は原則4/5のまま。5つの事由があれば3/462条
次のどれかに当たる建物は、4/5が3/4になります(62条2項)。
- 耐震性が基準に適合していない
- 火災に対する安全性が基準に適合していない
- 外壁・外装材などがはがれて落ち、周りに危害を生じるおそれがある
- 給水・排水などの配管設備(改修がとても難しいもの)の劣化で、著しく衛生上有害となるおそれがある
- バリアフリーの基準(建築物移動等円滑化基準に準ずる基準)に適合していない
基準は法務大臣が定め、定めるときは国土交通大臣と協議します(62条3項・法務省告示第21号)。
招集通知は会日の2か月前まで(規約で伸長可・62条6項)、通知の内容は「会議の目的たる事項及び議案の要領」のほか建替えが必要な理由・修繕にかかる費用・修繕計画・修繕積立金の額(62条7項)、説明会は会日の1か月前まで(62条8項)。
⑦ 一棟リノベーション・売却・取壊しも多数決で64条の5〜64条の8(新設)
改正前は、建物全体を一棟まるごと改修する・建物と敷地を売る・取り壊す、といったことは、区分所有法では原則として全員の同意が必要でした。改正後は、建替えと同じく多数決でできる決議が新しくできました。
どの決議も、62条(1項・4項を除く)が準用されるので、62条2項の事由があれば3/4、招集通知の2か月前・説明会の1か月前・売渡し請求(63条)なども建替えと同じ仕組みです。
⑧ 建替え決議などのあと、賃貸借を終わらせる請求ができる64条の2〜64条の4(新設)
建替え決議があったとき、賛成した区分所有者など(または貸している部屋の区分所有者)は、その部屋の賃借人に賃貸借の終了を請求できます。
- 請求の日から6か月たつと、賃貸借は終了(64条の2第2項)
- 区分所有者は、賃借人(転借人を含む)に、賃貸借の終了で通常生ずる損失の補償金を払わなければならない。請求した人も連帯して責任を負う(同3項・4項)
- 賃借人は、補償金の提供を受けるまで明渡しを拒める(同5項)
- 使用貸借の終了請求(64条の3)・配偶者居住権の消滅請求(64条の4)も同じ仕組み
建物更新・建物敷地売却・建物取壊し敷地売却・取壊しの各決議にも準用されます。
⑨ 団地のルールも「出席者」「反対1/3超」の形に68条〜71条
- 規約設定の特例(68条1項):各棟の決議が、定足数あり+出席者の各3/4に。
- 建替え承認決議(69条):団地の集会で、議決権の過半数を持つ人の出席(定足数)+出席者の議決権の3/4以上。議決権は土地の「持分の割合」から「持分の価格の割合」に(69条2項)。建替えの対象の建物が62条2項の事由に当たれば2/3(69条8項・新設)。一括して承認決議に付する旨の決議(69条7項)は各4/5(事由があれば3/4)。
- 一括建替え決議(70条):団地全体の各4/5(全棟が事由に当たれば3/4)。改正前の「各棟ごとに2/3以上が賛成」から、「どれか1棟でも、区分所有者の1/3超または議決権の1/3超が反対したらできない」に書き方が変わりました。
- 団地内建物敷地売却決議(71条・新設):団地内の建物と敷地を一括して売る。要件は70条と同じ形。
⑩ 所在がわからない区分所有者を、決議の母数から外せる38条の2(新設)・86条
区分所有者を知ることができない、またはその所在を知ることができないときに、ほかの区分所有者(一般区分所有者)または管理者の請求で、裁判所が「その人以外で集会の決議ができる」旨の裁判をします。
- 除外された人は議決権を有しない扱いになり、すべての決議の母数から外れます(建替え決議のように全体が母数の決議も含む)。
- 一般区分所有者の請求で裁判があったときは、その人は遅滞なく管理者に通知。管理者がいなければ建物内の見やすい場所に掲示(38条の2第3項)。
- 管轄は建物の所在地の地方裁判所。裁判所は公告し、1か月以上の異議の届出期間をおく。裁判は確定しないと効力が生じない。本人と所在がわかったら、利害関係人の申立てで取り消される(86条)。
⑪ 管理されていない部屋・共用部分に、裁判所が管理人をつける46条の2〜46条の14(新設)
いずれも利害関係人の請求で、裁判所が管理人を選んで管理させる制度です。
⑫ 海外に住む区分所有者は「国内管理人」を選べる6条の2(新設)
国内に住所・居所(法人は本店・主たる事務所)がない区分所有者は、国内に住所等がある人から管理人を選任することができます。法律上は「できる」で、義務ではありません。
国内管理人の権限:①保存行為 ②専有部分の性質を変えない範囲の利用・改良 ③集会の招集通知の受領 ④集会での議決権の行使 ⑤共用部分等について他の区分所有者に負う債務(管理費など)の弁済。
⑬ 招集通知は、すべての議案で「議案の要領」が必要に。期間は短縮不可35条1項
あわせて、占有者の意見陳述のための掲示(44条2項)にも「議案の要領」が加わりました。招集手続の省略(36条)と書面・電磁的方法による決議(45条)の「全員」は、「議決権を有しないものを除く」全員になりました。
⑭ そのほかの改正点
- 区分所有者の責務(5条の2・新設):区分所有者は団体の構成員として、管理が適正かつ円滑に行われるよう、相互に協力しなければならない。
- 他の専有部分の使用請求(6条2項):「使用を請求」に加えて、自ら保存することを請求できるように。
- 共有者の議決権行使者(40条):1人を定める方法が、各共有者の持分の価格に従い、その過半数で、と明記。
- 管理者の代理権(26条2項):保険金・損害賠償金・不当利得の返還金(保険金等)の請求・受領について、区分所有者であった人も代理する(書面・電磁的方法で別段の意思表示をした人を除く)。管理組合法人も同じ(47条6項〜)。
- 規約の閲覧(33条3項・新設):電磁的記録の規約は、請求した利害関係人の承諾を得て電磁的方法で提供できる。
- 建物が滅失したときのルール(第3章 72条〜85条・新設):被災区分所有法にあった敷地共有者等の集会・再建決議・敷地売却決議などを、災害に限らない一般のルールとして区分所有法に新設。滅失の日から5年は集会を開き、規約を定め、管理者を置ける(72条)。再建決議・敷地売却決議は議決権の4/5(75条・76条)。滅失から1か月を過ぎた日から5年間は敷地の分割請求ができない(例外は議決権の1/5超を持つ人の請求など・77条)。
⑮ 4月1日をまたぐときのルール(経過措置)改正法附則2条
- 改正後のルールは、原則として施行日前からある建物にも適用。ただし、改正前のルールでされた決議の効力には影響しない。
- 令和8年3月31日までに招集手続を始めた集会は、会日が4月1日以降でも改正前のルール。4月1日以降に招集手続を始めた集会は改正後のルール。
- 改正後の区分所有法に抵触する規約の定めは、4月1日から効力を失う(例:全体を母数とする特別決議、普通決議の招集通知に議案の要領を書かない定め、招集期間を5日に短縮する定め)。
- 施行日前に滅失した建物には、原則として新しい第3章は適用しない。
被災区分所有法
被災区分所有法(被災区分所有建物の再建等に関する特別措置法)は、一般のルールが区分所有法の第3章に移り、被災区分所有法は、政令で定める災害のときに区分所有法の要件をゆるめる特例の法律になりました。
| 場面(政令で定める災害) | 改正前 | 改正後 |
|---|---|---|
| 建物が全部滅失:再建決議・敷地売却決議被災法2条 | 被災法の再建決議・敷地売却決議で、敷地共有者等の議決権の4/5 | 区分所有法75条・76条の4/5を2/3に読み替え |
| 全部滅失:敷地の分割請求ができない期間の例外被災法2条 | 被災法で、議決権の1/5超を持つ人の請求などは例外 | 区分所有法77条の「1/5超」を「1/3超」に読み替え |
| 大規模一部滅失(建物価格の過半):建替え・建物更新・建物敷地売却・建物取壊し敷地売却・取壊しの各決議被災法5条 | 建物敷地売却決議・建物取壊し敷地売却決議・取壊し決議は被災法で各4/5(建替えは区分所有法で4/5) | 区分所有法62条1項・64条の5〜64条の8の4/5を2/3に読み替え(62条2項の3/4の規定は適用しない) |
※表は横にスクロールできます。
特例が使えるのは、政令で定める期間に限られます(全部滅失の場合は、政令の施行の日から6年を超えない範囲で定める期間)。
マンション再生法(旧 建替え等円滑化法)
「マンションの建替え等の円滑化に関する法律」は、令和8年4月1日から「マンションの再生等の円滑化に関する法律」に名前が変わりました(受験案内の試験範囲も新しい名前)。
| 項目 | 改正前 | 改正後 |
|---|---|---|
| 事業の種類 | マンション建替事業、マンション敷地売却事業、敷地分割事業(旧第5章・旧115条の2〜115条の4ほか) | マンション再生事業(建替え・更新など)、マンション等売却事業、マンション除却事業、敷地分割事業。組合も「マンション建替組合」→「マンション再生組合」など |
| 除却が必要という認定 | 要除却認定(旧102条)・特定要除却認定 | 要除却等認定(163条の56)。特定行政庁が、耐震性・火災安全性・外壁の剝離落下・配管の劣化・バリアフリーの5つの基準で認定。旧102条・103条は削除 |
| マンション敷地売却決議 | 旧108条:特定要除却認定が前提で、区分所有者・議決権・敷地利用権の持分の価格の各4/5 | 旧108条(マンション敷地売却決議)の規定はなくなった(改正後の108条は別の内容)。売却の決議は区分所有法の建物敷地売却決議(64条の6)などに移り、認定は前提ではなくなった(62条2項の事由があれば3/4) |
| 敷地分割決議(団地) | 旧115条の4:特定要除却認定+特定団地建物所有者・議決権の各4/5 | 163条の63:要除却等認定+特定団地建物所有者・議決権の各3/4(政令で定める災害で大規模一部滅失なら2/3) |
※表は横にスクロールできます。
「要除却認定」「マンション敷地売却決議(円滑化法108条)」という言葉は、改正前の用語です。古い問題集では改正前の内容のまま出てくるので注意してください。
マンション管理適正化法
令和8年4月1日までに施行された改正点です。
| 施行日 | 主な内容 |
|---|---|
| 令和7年11月28日 | 都道府県知事等の勧告の対象に「マンションの修繕の実施」が著しく不適切な場合を追加(5条の2第2項)、勧告後のあっせん(同3項)、報告徴収・立入検査(同6項)、マンション管理適正化支援法人の登録制度 |
| 令和8年4月1日 | 管理業者が管理者を引き受ける契約(管理者受託契約)の重要事項説明・契約成立時の書面(72条・73条)、管理業者が管理者等のときの説明会による報告(77条2項)、利益相反取引の事前説明(77条の2・新設)、都道府県知事等による管理命令の請求(5条の2の2)など |
※表は横にスクロールできます。
マンション標準管理規約(令和7年改正)
国土交通省は、区分所有法の改正にあわせて、令和7年10月17日にマンション標準管理規約を改正しました。以下は単棟型の条番号で、「改正前」は令和6年6月改正時点の規約です。
| 項目 | 改正前 | 改正後 |
|---|---|---|
| 総会の定足数47条1項 | 議決権総数の半数以上を有する組合員の出席 | 議決権総数の過半数を有する組合員の出席(ちょうど半数では足りない) |
| 普通決議47条2項 | 出席組合員の議決権の過半数 | 同じ(変わらず) |
| 特別決議47条3項 | 組合員総数の3/4以上及び議決権総数の3/4以上 | 組合員総数の過半数で議決権総数の過半数を有する組合員の出席+出席組合員とその議決権の各3/4以上。対象は規約の変更、共用部分等の変更、それに伴う専有部分の保存行為等(新しく追加)、58〜60条の訴えなど |
| 2/3で決める事項47条4項(新設) | 大規模滅失の復旧は特別決議(3/4)の中にあった | 定足数は特別決議と同じで、出席組合員とその議決権の各2/3以上:瑕疵の除去・バリアフリーのための変更、それに伴う専有部分の保存行為等、建物価格の1/2超の滅失の復旧 |
| 建替え・建物更新・取壊し決議47条5項 | 建替え決議のみ:組合員総数・議決権総数の各4/5以上(旧4項) | 組合員総数・議決権総数の各4/5以上。区分所有法62条2項の事由があれば各3/4以上 |
| 建物敷地売却・建物取壊し敷地売却決議47条6項 | マンション敷地売却決議:組合員総数・議決権総数・敷地利用権の持分の価格の各4/5以上(旧5項) | 同じく3つの各4/5以上。事由があれば各3/4以上 |
| 書面・代理人による行使47条7項 | 「出席組合員とみなす」 | 組合員の数は出席した組合員の数に、議決権の数は出席した組合員の議決権の数に、それぞれ算入 |
| 招集通知43条1項 | 会日の2週間前(建替え決議・マンション敷地売却決議は2か月前)に、日時・場所・目的を示す。議案の要領は特別決議・建替えなどのときだけ(旧4項) | 会日の2週間前(マンション再生等に係る決議は2か月前)に、日時・場所・目的及び議案の要領を示す(すべての議案) |
| 2/3で決めるときの通知43条4項(新設) | ― | 17条5項に基づき2/3で決めようとするときは、その旨と、瑕疵の除去・バリアフリーのどちらに当たるかの理由も通知 |
| 緊急時の招集期間の短縮43条8項(旧9項) | 5日間を下回らない範囲で短縮できる | 1週間を下回らない範囲で短縮できる(マンション再生等に係る決議は短縮不可) |
| 議決権の代理人46条5項・7項 | 配偶者・一親等の親族、同居する親族、他の組合員 | 上に国内管理人を追加。所有者不明専有部分管理人は組合員に代わって議決権を行使できる(47条8項で組合員とみなす) |
| 修繕積立金の使い道28条 | 計画修繕、不測の修繕、敷地・共用部分等の変更、建替え等の調査など | 敷地・共用部分等の「改良」又は変更、マンション再生等(建替え・更新・建物敷地売却・建物取壊し敷地売却・取壊し)の調査、修繕積立金の管理及び運用にも充当できる |
| 新しく設けられた条 | ― | 保険金等の請求・受領の理事長による代理(24条の2:区分所有者だった人も代理、理事長による一元的な行使に限る、譲渡時に別段の意思表示をしない)、組合員名簿・居住者名簿の作成・保管・閲覧と年1回以上の内容確認(31条の2)、国内管理人の届出(31条の3)、防火管理者など(32条の2)、所在等不明区分所有者の除外の手続(67条の3:理事長が理事会の決議を経て裁判所に請求)、所有者不明・管理不全専有部分の管理制度の手続(67条の4・67条の5) |
| そのほか見直された条 | ― | 区分所有者の責務(20条)、共用部分の管理に伴う専有部分の保存行為等(21条)、専有部分の保存行為の実施の請求(23条)、役員の欠格条項(36条の2) |
※表は横にスクロールできます。
アプリでは
カマドワークスのマンション管理士○×アプリは、この改正にあわせて問題と解説を見直しています。くわしくは資格アプリ 共通のご案内をご覧ください。
参考資料
法律(法務省・e-Gov)
- 法務省「老朽化マンション等の管理及び再生の円滑化等を図るための建物の区分所有等に関する法律等の一部を改正する法律について」
- 法務省 新旧対照条文(PDF)
- 法務省 改正の概要⑵(改正区分所有法、被災区分所有法・詳細版、令和8年4月更新)(PDF)
- 法務省 区分所有法62条2項各号の基準(法務省告示第21号)(PDF)
- e-Gov法令検索「建物の区分所有等に関する法律」
- e-Gov法令検索「被災区分所有建物の再建等に関する特別措置法」
- e-Gov法令検索「マンションの再生等の円滑化に関する法律」
標準管理規約(国土交通省)
試験の案内(マンション管理センター)
最終確認日:2026年10月22日
内容に誤りや古くなった点がありましたら、お問い合わせからお知らせください。確認のうえ直します。